次の目的はダラムになる。2時間ほど走りダラム市街に入り先にレストランで昼食だ。ここも狭い場所に詰め込まれて印象はよくない。ヨーロッパは特に団体客は狭い場所に粗末な椅子とテーブルのあるところに詰め込まれる。広いところがあっても使わさないのだ。優雅な観光客と団体さんの安い客を明らかに差別しているのは仕方ないか。
食事後は雨の中を大聖堂の案内と街中の自由散策になる。ダラム市は、古い遺産に囲まれてダラム城 とダラム大聖堂は、ユネスコの世界遺産に登録されている。市街にはイングランドで三番目に伝統のあるダラム大学の施設やカレッジが点在して、多くの学生がいる事もあり、オックスフォード、ケンブリッジと同様に大学都市が特徴。市の人口は約４．3万人。とある。
ダラム城は少し離れていて一部はダラム大学の敷地になっていというが見学コースに入っていなかった。ダラム聖堂のみで、ここは１093年に創建され、今もなおキリスト教信仰の中心地としての地位を保つ。大聖堂は、ノルマン様式の教会としてはヨーロッパで最も精巧な建築物の例とされているという。 ダラムの主教は代々、絶大な権力を持つ領主主教（英国国教会の主教で領地の支配者も兼ね、聖俗両界に絶大な権力がある）であり、19世紀の半ばまでその権勢が衰えることはなかった。今日もその地位は英国国教会中第４位になるという。
大聖堂の内部を見学するが広くて、写真OKというものの暗くてフラッシュは禁止は当たりまえなので撮っても上手く撮れないし、お祈りをしている人もいるので足早に過ぎたのだ。建物外観は大きくて画面に入りきらないが何枚か残っている。
市街地は大勢の人で一杯だ。日曜日の午後で地元の人も多いのだ。ショッピングも疲れるし散策には環境もよくなかったし、あまり動いていなかった。
この後は宿泊地ランカスターまで2時間半走ってホテルに着く、最初にトイレ休憩で文句が出た関係もあり、1時間半以内でトイレ休憩になる。今日も途中で２回停まった。人数が多いので２０分はかかり時間的には勿体ないこともある。添乗員さんは文句の多い年寄りの応対に大変なのだ。
ランカスターもホテルで夕食をする。
この後はスコットランドからイングランドに入り、といってもどこから替わるのかバスで走っていたら判らないのだが。
また細い田舎道を何度も曲がって走るので方向はさっぱり判らない。運転手さんもさすがに駐車場所をさがすのに少し戸惑った箇所もあったようだ。道端にいる地元の人に聞く場面もあった。
そこは城壁跡が続く1987年にユネスコの世界遺産（文化遺産）に登録されたハドリアヌスの長城だ。2005年にドイツのリーメスが追加されて、ローマ帝国の国境線と物件名が変更されている。
１世紀半ば、ブリテン島にまで版図を拡大したローマ帝国は、ケルト族の攻撃に対し時の皇帝ハドリアヌスは防壁の建設を命じ、西海岸から東海岸まで、１１８キロにも及ぶ長城を築く。防壁の高さは約５メートル、幅約３メートル。６キロおきに要塞が設けられ、５００人から１０００人の兵士が駐留していた。という。
この長城は文化的境界ではなく、軍事上の防衛線として建設されたスコットランドに対する防御壁として、ローマ帝国の支配が及ばなくなった4世紀後半以後も、17世紀まで使用されていた。このため、イングランドとスコットランドの国境として半ば固定化し、現在のイングランドとスコットランドの境界線に影響を与えている。
発掘された武器やテント、鉄製のスパイクなどからは、ローマ軍が恵まれた装備を誇っていたことが伺える。２万点に及ぶ出土品があるといわれ、一部を展示している設備もあるらしいがどこには寄らず、２０分程度の見学であり城壁跡で広大な草原を見て写真を撮るのみだった。
6:30 朝食、7:55発ｸﾞﾚﾄﾅｸﾞﾘｰﾝ､10:45〜11:05ﾊﾄﾞﾘｱﾇｽの頂上
13:30〜14:50 昼食 ﾊﾟﾝ､ｻﾗﾀﾞ､ｳｲﾝﾅｰｸﾞﾘｰﾝﾋﾟｰｽｻｶﾅﾌﾗｲ､ﾏｯｼｭﾎﾟﾃﾄｹｰｷ､
15:00〜16:00 大聖堂、散策、16:00発、17:40〜18:00ﾄｲﾚ休憩
18:40 ﾗﾝｶｽﾀｰ ﾎﾃﾙ ﾎﾘﾃﾞｨｲﾝﾗﾝｶｽﾀｰ
20:30〜21:20 夕食 ﾄﾏﾄｽｰﾌﾟ､ﾁｷﾝｸﾞﾘｰﾝﾋﾟｰｽﾌﾞﾛｯｺﾘｰｼﾞｬｶﾞﾆﾝｼﾞﾝ､ﾊﾟﾝ､ｹｰｷ
ｺｰﾁｬ､ｸﾛﾋﾞｰﾙ大
4日目はイングランドへ移動になる。約４５０ｋｍ走ってランカスターまで行くのだ。空は寒そうな曇り空で朝は１０℃以下だったと思う。小雨にもあって今回のツアーで初めて傘を使ったのだ。
バスの座席は毎日交代となっているが、結局は要領のいい人はいつも一人で座り荷物で席を占領する。前の方でも平気で座るのだ。マナーなんてものはここにはないと思った。中国人を非難するがあまり変わらない人もいる。公平にとそれなりにやんわりと発言しても知らぬ顔なので諦める。朝から不愉快な思いをしても損するだけだ。
1時間半ほど走ってスコットランドとイングランドの境界の町で休憩。ここはグレトナ・グリーンといって、スコットランド南部西海岸の小さい町で、ダンフリーズ・アンド・ガロウェイにあり、エスク川の河口近くに位置し、ロンドン-エジンバラ間の街道上にある。
グレトナ・グリーンは、有名なのは駆け落ち結婚がされた鍛冶屋。1753年、イングランドでは両親の承諾を得た21歳以上の男女のみに結婚が制限されるように婚姻法が決まった。しかし、スコットランドは、男性は14歳、女性は12歳以上ならば親の承諾なしに結婚できることになっていた。そのために多くの駆け落ちカップルが結婚するためにイングランドを逃れ、スコットランドに入って最初の町、グレトナ・グリーンへと走ったのである。
またスコットランドの法律は、二人の証人の元で誓いが立てられたなら、ほとんど誰であろうが結婚式を主催することができたので、町の通りにあったグレトナの「鍛冶屋」は、仕事を止め証人を集めて、血相を変えた花嫁の父がやってこないうちに結婚させた。金床の上で金属を溶接するように、駆け落ちしたカップルを「溶接」する鍛冶屋は、「金床の司祭」と呼ばれ有名になった。という。
そしてグレトナ・グリーンの2つの鍛冶屋と無数の宿屋や農家を背景にして、何千件もの結婚式が執り行われ、今日においても、グレトナ・グリーンは結婚式の開催地として有名で、世界中から何千ものカップルが、グレトナ・グリーンで「金床を前に」結婚してきた。現在のスコットランドの婚姻法は、21日以上の定住者に限られるように改正されたので、男性が先にきて21日以上住んでから女性を呼んで結婚するという。
ここはトイレ休憩が目的ながら展示物を見たり買い物と楽しむことができたが、観光バスで繰り込む中高年のアジア系観光客ばかりだった。